まるまるコピペすることに嫌気がさした話
時効だと思うので暴露するが
僕は大学に入ってしばらく、レポートは全て過去レポをコピペしていた。
自分で文章を書くのが嫌いという訳ではなかったんだけど、ただ勉強についていけなかったのだ。いや、もしかしたらやる気がなかっただけかもしれない。
考えてみれば、小学校の計算ドリルも人のを写してた気がするし、中学でも宿題を見せてもらってた気がするし、高校では不登校に課される課題をぶん投げていた気がする。
そういや、予備校時代は欠席した講義のノートを金で買い取っていたな。
それだけじゃない。
先輩やバイト先の上司、教授へのメールだってテンプレのコピペだし、オークションの取引だってテンプレ通りだ。
高校時代の友人から届いた結婚式の招待状にだって、涙を流しながらテンプレメッセージを添えて返事を送った。
Viva la コピペ人生!!!
※念のために書いておくが、このブログに一切のパクリ要素はない。
ここまで人の書いたものを乱用しておきながら、テンプレ通りの人並みの人生を歩めなかったのはなぜだろうか。
医学部受験に失敗し、二浪して入った大学では二留が決まり、4年のビハインドを抱えて這い上がろうと学内を闊歩するその姿はまさにゾンビ。
後輩と同じ教室で講義を受けようもんなら「なんでここにいるんですか!」と悲鳴をあげられ、取り憑くかの如く「カダイウツサセテ」と迫る僕。
その辺のホラー映画よりホラーだ。
そして、その僕がコピペなんかやめてやると思ったのは1年とちょっと前だ。
いつも通り年下の先輩のレポートを眺めてどこを改変するか考えていた時だった。たまたま僕の興味分野の実験だったのだが、先輩のレポートの間違いに気がついた。
それも1箇所だけじゃない。
学生実験の精度はたかがしれているとはいえ、明らかに間違った式で間違った結果をだしているのだ。考察までまとはずれだ。
年度によって変わる実験もあるのだが、方法も使っている試料も同じ。
僕は瞬時に何が起こったのか理解できなかった。
はっとして図書館に向かい、分厚い参考文献をすごい勢いでめくった。
その間わずか30分。あっという間に先輩の間違っている部分を全て赤字で修正してしまった。
あれ・・・
やればできるんじゃね?
初めて過去レポの修正版とそれとは別に自分のレポートを作り上げ満足したその日から過去レポのあら探しの日々が始まった。
実験内容だけでなく日本語に違和感がある部分まで直していた。
今考えるといちいち調べて人のミスを指摘するよりも一からレポートを書き上げたほうがどう考えても早い。
それでも誰に見せるわけでもない先輩のレポートの修正版を作り続けたのは、自分は優れていると思い込みたかったからかもしれない。実際はそんなことないのに。
その実験科目の最終レポートを提出して、胸をなでおろした時、一回分のレポートに平均12時間を費やしていたことに気がついた。
今までそれくらいの時間をかけて作った作品を当たり前のようにコピペして楽していたのだ。どうしようもなく申し訳ない気持ちになった。
それから何から何まで自分でやるようになった。
時には睡眠時間も削った。
自分の要領の悪さにも気がついたし、赤字の修正もたくさんいれられた。
文章書くのが上手いほうだとは思わないし、失礼なことをしているかもしれないが、メールだって全部テンプレを使うよりもある程度自分で考えたほうが気持ちが伝わっている気がする。
僕は一年間であっという間に写す側から写されるになってしまったのだ。
不真面目な先輩という印象を覆し、後輩に勉強の教えを請われたこともある。
コピペがダメだとは言わないが、完全に思考停止していたのが僕の人生の敗因だと思っている。
「コピペは用法・用量を守って正しくお使いください」ということだ。
スマホで調べればすぐになんでも分かる時代だからこそ、思考が停止してgo◯gle検索の奴隷になってしまう。一度、立ち止まって自分で考える習慣を身に付けたい。
結局のところ、
F◯◯kin' 全部コピペ!!!!
ということなのである。
コピペやめてから成績良いです(怒)