冷凍庫についた鍾乳洞のような霜を取った話
クリックしたなら今すぐ冷蔵庫の中を見てきてほしい。
これは僕の部屋の冷蔵庫だ。
一人暮らしの家にありがちな安いヤツ・・こういう冷蔵庫の特徴と言えばこれ、
庫内一面の霜。
よく見ると毛が埋まっていて怖い。
このタイプの冷蔵庫には霜取り機能がないために、冷凍室にいつのまにか毛が埋まるくらいの鍾乳洞が完成してしまうのだ。
世界遺産レベルに酷かったこともあったのだが、電気が止まった時に全部溶けてしまったので残念ながら写真は残っていない。
冷却効率落ちるし霜取りやらなきゃなーと思うものの、冬場は冷凍室を開ける機会が少ないのでいつも忘れてしまう。が、今日の僕は一味違う。
寝ている間に友人から鬼電で起こされ、電話を切って再び寝ようとした時にふと思い出したのだ。
その時、僕の頭の中の林修が僕に問いかけた。
「いつやるか?」
僕は寝るのを諦めた。
これは霜取りをせよという神のお導きなのか、ちょうどよく冷蔵庫に食材が何も入っていなかったので、あらかじめ作っておいた氷のケースを冷蔵室に移し、冷蔵庫のコンセントを抜いた。
とりあえずバスタオルを設置。
ここからドアを開けたまま10分ほど放置してみたが、全然溶けない。
このままだと半年かかりそうだ。
仕方がないので適当な耐熱容器にお湯を入れて庫内に入れ、今度はドアをしめておいた。
この時点では冷蔵庫を買った時についてきたプラスチックのヘラで突いてもビクともしない。
ぬるくなったお湯を一度変えて、さらに放置しておいたらやっと少し溶け始めた。
溶けた水がポタポタ垂れ始めたので再度突いてみるが、相変わらずカチカチ。この時、冷蔵庫のコンセントを抜いてからちょうど30分ほど経ってる。ちなみに、室温は18.7度だ。
本当に半年くらいかかるんじゃないだろうか、これ。
時刻は既に4:06。
僕は冷静になってなんでこんな時間にこんなことやっているんだと思い始めた。
大体は脳内に住む林修のせいだ。
考えながら昨日僕にとって禁書だったこの本を開いたことを思い出した。何もかも捨ててしまった人の本である。ちょっと前に流行った所謂ミニマリストってやつだ。
ぼくたちに、もうモノは必要ない。 - 断捨離からミニマリストへ -
- 作者: 佐々木典士
- 出版社/メーカー: ワニブックス
- 発売日: 2015/06/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (21件) を見る
僕はこの本を読みながら霜すらも捨てたいと潜在的に思っていたのかもしれない。
僕は以前この本を買った時に何もかも捨ててしまったことがある。服や本だけに収まらず、部屋の家具を全て捨て、最終的には当時付き合っていた恋人までも捨ててしまったのだ。
それだけなら良かったのだが、そのあとに捨てたものを恋人以外全部買い直している。
それ以降、僕はこの本を禁書としていたのだが昨日たまたま本棚の整理中に手に取ってしまったのである。
僕は睡眠時間まで捨てたかったのだろうか。
上手く働かない頭を抱えながら僕は結論を出した。
睡眠時間は捨ててはいけない。
この時コンセントを抜いてから一時間経っていたが、ほとんど変化のない冷蔵庫に失望していたので、固かったはずの僕の意志はあっさりと寝る方に傾いた。
というかもうお湯5回くらい変えた十分っしょ。
それから約3時間後、8:13に起床した。
冷凍室のドアを開けると・・・
変わらない安定感。
多分敗因はドアを閉めて寝てしまったことだろう。お湯作戦はやめて、とりあえずドアを全開にしておいた。
・・・そしてその5時間後、つまりコンセントを抜いてから約9時間後、事態は大きく動いた。
1時間おきにヘラで突いていたのだが、ついにヘラを氷の間に差し込むことができたのだ。
タオルはベチャベチャになっていたので追加した。
少し力を入れてバキッといってみたらいとも簡単に氷の壁を剥がすことができた。めっちゃ気持ちよかった。
とったどーーーー!
カリカリと細かい氷を落としたらこの量になった。とりあえず風呂場に移動。
すごい溜まってたんだな。
というわけで、僕の冷蔵庫は綺麗になった。
様子を見ながらだったので、全部溶けて冷蔵庫の周り水浸しということにはならなかった。
次からはこまめにやりたい。
以下、今回の霜取りをまとめた。
・冷却効率が落ちるので霜取りはしたほうがいい。
・冬場は時間がかかるのであらかじめ用意した氷を冷蔵室に移しておくとちょっと安心できる。(試しに冷蔵室に置いてあったお茶を飲んでみたけど十分に冷たかった。)
・庫内に十分にタオルを敷いて、1時間くらいおきに様子を見ておけば水浸しにならずに済む。
・故障に繋がるのでヘラはプラスチック製のものを使おう。
・塊が取れるときめっちゃ爽快な気分になる。
・何故か氷の中に陰毛が入っていた。(どこにでもいるって本当だったんだな。)
半年かからなくてよかった。